1. オープンイヤーイヤホンに「高音質」は求められるのか
オープンイヤーイヤホンと聞いて、まず思い浮かぶのは「ながら聴き」や「周囲の音が聞こえる便利さ」かもしれません。その一方で、「音質はそこそこ」「本格的に音楽を楽しむものではない」という印象を持つ人も少なくありません。
実際、オープンイヤーは安全性や快適性を重視する文脈で語られることが多く、音質は二の次とされてきました。
ただ近年、状況は少しずつ変わりつつあります。音楽配信サービスの高音質化や、日常的に音楽や音声コンテンツを楽しむ人の増加により、「耳をふさがずに、きちんと音を楽しみたい」というニーズが確実に増えてきました。
本記事では、そうした流れを踏まえつつ、オープンイヤーイヤホンにおける「高音質」とは何かを整理していきます。
ここでいう高音質とは、単に音が大きい、低音が強いという意味ではありません。
低音の質感、中音から高音の明瞭さ、そして音の広がりや臨場感。これらを総合した「聴きやすさ」と「心地よさ」を軸に考えていきます。
2. なぜオープンイヤーは音質が不利だと言われてきたのか
オープンイヤーイヤホンが音質面で不利だとされてきた背景には、構造上の理由があります。耳の穴を密閉しないため、音が外へ逃げやすく、とくに低音が不足しやすいこと。これは従来から指摘されてきた課題であり、各社工夫を凝らし続けて開発を進めてきました。
一般的にカナル型イヤホンは、耳道を密閉することで音を直接届けやすく、低音の量感や迫力を出しやすい構造になっています。そのため、「しっかり聴きたいならカナル型」という評価が定着してきました。
一方で、密閉感が強いことで耳が疲れやすい、長時間使用すると違和感が出ると感じる人もいます。この点は好みや体質によって分かれるところでしょう。
重要なのは、こうした評価が「過去の技術水準」を前提として語られてきた点です。
しかし実際は、音響設計やドライバーユニットの進化により、オープンイヤーでも音の弱点を補う工夫が重ねられてきました。「オープンイヤーイヤホンは高音質を実現できない」という従来の前提条件そのものが、少しずつ更新されつつあると言えます。
3. 技術の進化が変えた、オープンイヤーの音の前提
近年のオープンイヤーイヤホンでは、「音を出す」だけでなく、「どう聞こえるか」を設計する発想が重視されています。
単純に音量を上げるのではなく、音の輪郭や定位、空間の作り方を工夫することで、開放的な構造でも立体感を演出し、豊かで深みのある音楽体験を実現しようとする動きです。
とくに注目されているのが、ドライバーユニットの大型化や、音響制御技術の進歩です。
音が空気中に拡散する前提を踏まえた設計により、密閉しなくても「音が薄い」と感じにくいバランスが追求されています。
その結果、オープンイヤーにおける高音質は、「迫力」のみならず「密度」「輪郭」「自然さ」といった要素で評価されるようになってきました。
耳をふさがないからこそ、音楽と周囲の空気感が共存する、新しいリスニング体験が生まれているのではないでしょうか。
4. ShokzのOpenFit 2+ が目指した高音質設計
こうした流れの中で登場したのが、Shokzの「OpenFit 2+」です。
オープンイヤーという構造を前提としながら、音質面でも妥協しない巧みな設計がなされています。
4-1. 17.3mmの超大型低周波ユニットがもたらす低音の質
OpenFit 2+には、17.3mmというオープンイヤーとしては非常に大型の低周波ユニットが採用されています。
大型の振動板は、低音を無理に強調するのではなく、深みのある沈み込みを生み出します。
さらにポリマーサラウンド構造により振幅が高められ、低周波の微細なニュアンスまで表現しやすくなっています。
量感だけで押す低音ではなく、輪郭があり、音楽全体を下支えする低音が特徴です。
4-2. 中音・高音のクリアさが生む、音の立体感
低音に偏らず、中音から高音がクリアに保たれている点も重要です。
ボーカルや主要な楽器の位置が把握しやすく、音が混ざり合って聞こえにくくなる場面が少ない設計になっています。
このバランスにより、長時間聴いても耳が疲れにくく、会話や環境音が重なっても音楽の輪郭を保ちやすい。
オープンイヤーならではの「ながら聴き」と、音楽鑑賞の間を自然に行き来できる感覚があります。
4-3. Dolby Audioが広げるサウンドステージ
OpenFit 2+にはDolby Audioが搭載されています。
これにより、音の広がりや奥行きが強調され、オープンイヤーでも立体的な音場が感じられます。
音楽だけでなく、映像視聴やゲームなど、シーンを選ばず自然な臨場感が得られる点も特徴です。
耳を密閉しない構造でありながら、「包まれるような感覚」を得られる設計は、従来のオープンイヤーのイメージを更新するものと言えるでしょう。
4-4. 高音質と快適さを両立する装着設計
OpenFit 2+は、高音質でありながら装着時の快適さにも配慮された設計です。オープンイヤーデザインと軽量構造により、耳への負担を抑えつつ、自然な装着感を実現しています。
片耳約9.4gの軽さに加え、Shokz Ultra-Soft Silicone™を採用することで、長時間装着しても違和感を覚えにくい点が特長です。音質を重視すると装着感が犠牲になるのではと思われがちですが、OpenFit 2+は「しっかり聴けること」と「疲れにくさ」を同時に満たす設計と言えるでしょう。
5. 「高音質」の感じ方が変わる、オープンイヤーという選択
オープンイヤーイヤホンの高音質は、カナル型のような密閉するイヤホンと同じ物差しで測るものではありません。
音だけに没入する高音質と、周囲の空気感を含めて楽しむ高音質。この違いをどう捉えるかがポイントになります。
開放的な構造だからこそ、音楽が生活の中に自然に溶け込みやすくなります。
家事をしながら、散歩をしながら、仕事の合間に。音楽を聴く時間が特別なものではなく、日常の延長としてやさしく広がっていく感覚です。
「音を楽しみたいが、遮断はしたくない」。
そう感じる人にとって、オープンイヤーイヤホンは妥協ではなく、ひとつの完成形になりつつあります。
6. 高音質の定義は、いま確実に広がっている
かつて「音質は二の次」と言われてきたオープンイヤーイヤホンですが、技術の進化により、その前提は大きく変わりつつあります。
高音質とは、必ずしも密閉や遮断を意味しない。そんな考え方が現実的な選択肢として成立し始めています。
OpenFit 2+が示しているのは、「音を楽しむこと」と「開放感」を両立させるアプローチです。
音楽をしっかり聴きたい、しかし周囲とのつながりも大切にしたい。そうした現代的否ニーズに対する、ひとつの答えと言えるでしょう。
高音質の定義は、いま確実に広がっています。
オープンイヤーという選択肢は、その変化を象徴する存在になりつつあります。
FAQ:OpenFit 2+の音質・利便性に関するご質問
Q. 音楽以外の用途にも向いていますか?
はい。クリアな中高音により、動画視聴や通話など幅広いシーンで使いやすい設計となっています。
Q. Shokz Appは使えますか?
Shokz Appでは、5つのプリセットのイコライザーモードでサウンドをカスタマイズしたり、2つのイコライザーで自分だけのサウンドを作成したりすることができます。
Q. パワフルな印象ですが、バッテリーの持続時間が気になります。
1回の充電で最大11時間バッテリーが駆動します。充電ケースを使用すれば、最大48時間ご利用いただけます。